2012年10月 5日 (金)

日本語教師のみなさん  海外に出ましょう

日本語教育は年々拡大している。40周年を迎えた国際交流基金は海外での日本語普及を事業目的の一つとする独立行政法人。3~5年ごとに海外の日本語教育の状況を調査報告している。2009年のデータでは学習者数365万人まで拡大してきた。
日本語教育がさらに拡大するためには、適切な教師を供給しなければならない。英語と異なって日本語はマイナーな言語。日本語を指導できる教職の志望者は多くない。
海外での日本語教師数5万人のうち3分の1はネイティブ教師。ネイティブ教師は、現地教師にない良さを持っているはず。ネイティブ教師の活躍の場はどんどん広がっている。

日本語教師という職種は、すでに日本社会では確立したと思う。一方で、国内教師のなかには海外での指導を望まない人も少なからずいる。
日本語教師の仕事は、単に日本語をマスターさせるというだけではない。国内であれば、学習者は留学、研修などの目的だけでなく、異文化の中で生活するという立場におかれる。そんな学習者の立場を知る意味でも、教師自身が異文化体験を積むことは重要だろう。
特に若い日本語教師にお願いしたい。ぜひとも海外での教壇を経験して頂きたい。

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2012年9月27日 (木)

アークアカデミー日本語教育実践発表会

恒例の日本語教育の実践を披露するイベント。
思えばアークアカデミー26年の歴史を見れば,教育面で次々と試みを行ってきた。日本語教授法の進化・変化の最先端を追いかけてきた。おそらくプロジェクトワークを民間で最初に実践したのはアークアカデミーだったろう。ピアラーニングも同様。さまざまな先生方の提唱や示唆を実践する場を演じてきた。
国内の日本語学校というのは,全日制のクラス授業でしかも日本語環境のなかで生活するという恵まれた条件を持っている。うちの講師陣はその強みをいかす熱意と好奇心を持っている。
会場の都合もあって一般に非公開にせざるをえないのは残念だし,日本語教育界全体に向けてもっと発信する機会を持つべき段階になってきたような気がする。だから,これまで個人会員として加入してきた日本語教育学会にも今年から組織として加入する手続きを取った。
ただしうちの講師陣はあくまでも現場の実践者。大学の研究者と違う。発信を求めるためには,もう少し職務のバランスを考えなければならない。

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2012年8月27日 (月)

研修施設

午前中、ベトナム政府海外労働局DOLABに出向く。日越EPA研修受託のご挨拶。
本研修の責任者タイン氏は過去、2度ほど渋谷の学校に来て頂いた方。研修事業の趣旨説明をあらためてお聞きして、さらに政府の支援体制をうかがった。私のほうも自己紹介がてら本研修に向けての体制をご説明し、ご協力をお願いした。
ついで、ご推薦頂いた研修施設候補地3カ所を見学。夜はホアンキエム湖畔で会食。

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2012年8月 5日 (日)

ベトナム難民

ベトナムに関わる大きな仕事を受注した。準備を開始しているなかで、しっかりしたベトナム人を紹介するとの申し出をもらい面談。
20年以上も前に難民として入国。奥さんも難民。ご自身は現職があって協力が難しいということで、弟さんを同行してくれた。弟さんはコンテナ輸送業に勤めている。日本語学校での学習歴もあって、日本語学校での勤務ということに興味を持ったようだ。
惜しむらくは日本語力がいささか不足と判断した。経験による瞬間的な判断でしかないけれども。
もちろん生活にも仕事にもほとんど支障のない日本語力を備えているし、本人はそれで十分と思っている。しかし、現在の報酬に不満があるなら、いっそう高い職務上の技能を持つべきだ。日本人職員と違って、技能向上以外に高い日本語力を身につけるという手段もあるのに。
日本語学校での外国人採用にあっては、N1(1級)レベルが最低限だ。もっともN1合格者の一部には会話ができない人もいるので、あくまでも最低限だけれども。
初対面で厳しいことを言っても仕方がない。時間が取れたときに学校見学に来るように誘った。

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2012年7月25日 (水)

海外へ向かえ!  日本語教師にお願い

国際交流基金が3~5年ごとに海外の日本語教育の調査をしている。2009年の日本語学習者数は365万人であった。教師数はおよそ5万人。そのうちネイティブ教師は1万5千人。
日本語を学ぶ人は日本の社会や文化に興味と関心を持ってくれる人々。学習者の支援をする教師はもっともっと必要。現地の教師にもがんばってもらいたい。けれどもネイティブ教師のほうが望ましい場合も多い。日本できちんとした教師の勉強した方にはどんどん海外に向かって頂きたい。
たとえばIJECの海外日本語教師就職情報など、あちこちで募集が出ている。
先日見た文部科学省留学生課のデータでは、海外に留学する日本人学生は統計を取り始めてからずっと増え続けていたのに、2004年の82945人をピークに減り続けている。2009年は59923人。「最近の学生、若者は内向きで海外に出たがらない」と評されるようになっている。
日本語教師も同様で、募集はたくさん来るけど応えきれない。
身軽な若いうちに海外経験を!
心からお勧めする。

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2012年7月20日 (金)

留学生政策の現状

JaLSA教育ゼミ。講師は松尾泰樹氏(文部科学省高等教育局学生留学生課長)。
外国人留学生の受け入れの現状を始めとして、今後の課題まで要領よくご説明頂いた。勉強になった。集まったのは私たち日本語学校関係者だけでなく専門学校の人なども多かった。
質疑応答の時間で、真っ先に手を挙げて消費税への対応をお願いした。日本語学校の半数ほどは株式会社が設置する。各種学校の学生と異なって、学費に消費税を加算して支払ってもらう。年間60万円とすれば現在の税率は5%だから3万円。仮に日本語学校生が3万人として年額9億円にのぼる。日本語学校の半数程度は学校法人の設立だから、その半分としても年額4億5千万円。経済水準の低い国からやってきて日本語を勉強してくれる若者からそんな税金を徴収するのは筋違いではないか。
松尾課長は「個人的には同感だけれども・・・」と難しい返答。他の役所(たとえば税務職員)や政治家、マスコミ関係者など、これまで接触してお願いした人々はすべて同じ反応。異口同音で例外はまったくいない。それでいて実態はまったく変わらない。立法や行政の関係者は、縦割りシステムのなかで自分と関わりの乏しい分野には口を挟もうとしない。いらだたしい限り。
しかし、なんとか変えていかなければならない。

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2012年6月10日 (日)

モンゴル中等教育での活動

誘われて標記を聞きに行った。海外日本語教育研究会
会場は広尾のJICA地球ひろば。
事例報告の発表者は藤井みのり氏と高橋幸太氏。
研究発表は2点。谷部弘子氏は『日本語教育』の発表のなかで事例報告は1割弱だと説明。佐久間勝彦氏はJICA、基金を始め海外で実施されているさまざまな日本語教育の実践を研究対象にするべきとの議論。
共感がもてる報告。

誘ってくれた村上吉文氏はモンゴルへボランティアで派遣されたときのことを『 海外で日本語を教える―ネイティブ日本語教師への期待 』のなかで書いている。
会場の多くも青年協力隊出身者。明るい表情にこちらもうれしくなる。

うちの学校も現在、3名の専任スタッフを海外派遣している。青年協力隊に1名、シニアボランティアに1名、独自に天津外国語大学に1名。それぞれにがんばってくれているだろう。

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2012年6月 5日 (火)

やさしい日本語指導7 文字・表記<改訂版>

日本語教師志望者の入門書として定評のあるIJEC国際日本語研修協会監修のシリーズ。
日本語はやさしい言語だ。しかし、学習者は異口同音に漢字が難しいと言う。
それもそのはず、日本語の文字・表記は私にも難しい。
たとえば「現代仮名遣い」。表音主義の原則と表記の慣習による特例からできている。そういう構造を勉強したのは、教師のための勉強をしたとき。子どものときは、助詞の「は」は「は」と書くようにと言われてその通りにした。いつの間にか慣れ親しんで当たり前のように使っているけれども、きちんと説明するには1時間や2時間は必要。
「送り仮名の付け方」も同様。
本書は、一昨年の「常用漢字表」の改正を受けて13年ぶりに改訂された。序文にあるように、わかりやすいし、読みやすい。
特に日本語教師の志望者には、本書をお勧めしたい。日本語教育能力試験でも「言語一般」の区分は最重点の基礎項目。毎年のように出題される分野。文字・表記や音韻・音声は基礎項目さえきちんとマスターすれば100%の確率で正解にたどりつく分野だ。

やさしい日本語指導〈7〉文字・表記

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2012年5月 3日 (木)

日本語教師には海外がお勧め

昨年、大震災や原発事故による放射能漏れによる風評被害もあって、海外からの留学生は激減している。窓口の日本語学校も留学生が減少して、縮小のために教師募集も少ない。
しかし日本語教師の職域は世界に広がっている。特に若い世代にお願いしたいのは海外に目を向けること。
国内の日本語学習者は17万人前後だが海外には365万人(新合格水準 日本語教育能力検定試験 用語集 改訂版より)。特に若い人には海外に行くように勧めたい。海外の日本語教師は約5万人。そのうちの30%がネイティブ教師だと言われている。ネイティブ教師は経験が不足していても歓迎される場合が多い。
特にお勧めしたいのは青年海外協力隊。JICAの派遣によるボランティアだが、処遇は常勤採用者よりも優るとも劣らない。現職者は、勤務先の理解を得て在職派遣という道もある。
募集締切は近い(5月14日)。仮に合格して採用が決まっても、研修にはいるのは9月頃のはず。身辺整理などの準備の時間はたっぷりある。
40歳以上の方はシニア海外ボランティアもある。
日本語教師という職業人にとって、海外での指導経験は生涯の宝になる。
日本語教師に限定すれば、JICA以外にもさまざまな海外求人がある。海外で自信を持って指導するための海外赴任直前研修セミナーという企画もある。

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2012年3月23日 (金)

留学生ビジネスを輸出産業に

WEDGE 2012年4月号。
『日本にいる留学生は今や約14万人。苦学生だけでなく、日本人以上の経済力を持つ超リッチな留学生も増えた。
留学生受け入れは、企業や大学の人材確保、授業料や生活費による数千億円の経済効果などメリットが大きい。
留学生ビジネスは外貨を稼ぐ。一つの輸出産業と位置づけ、日本も積極的な獲得競争に乗り出すべきだ。』

我が意を得たりの特集記事。
◎留学生獲得に熱をあげる大学・・・留学生誘致に力を入れる大学が紹介される。また、日本の諸分野に関心を持つ学生の姿も伝えている。
◎受け入れ意義が明確でない日本・・・海外の留学生獲得競争の一端を指摘して、日本政府の無策ぶりが披露されている。
比較されるのは米・英・豪という英語圏。留学生受け入れを米国では外交戦略と位置づける。豪州では第3位の輸出商品と位置づける。記事にはでていないが、ドイツもフランスも・・・。
記事の末尾。『日本は国を挙げて、自国にとって留学生を受け入れる意義を明確にしなければならない。そして入口・出口で大学と企業が海外の学生を引きつけられるだけの体制を整えれば、より多くの留学生が日本を目指し、様々な利益をもたらしてくれるだろう。』
記者に一言申し上げたい。記事中に紹介されたうちの「英語で教える」なんてナンセンス。意味がないとは言わないが、効果(利益)は激減するし、留学生も希望しない。
活性化すべきは日本語教育。少なくとも日本語学校の留学生の学費に消費税を課税するなんてセコイことは即刻やめるべし。JRを始めとする多くの交通機関も通学定期に学割を適用すべし=この点、都営交通機関だけは学割を適用している。石原慎太郎アッパレ。
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/1745

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